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今だから考えるゴールベース資産管理
新年度や新学期の季節を迎え、これを機に新たな目標を設定する人も多いと思います。夢や目標を実現し、理想のライフスタイルを築き上げていくためには、お金の面からも考える必要があります。資産を上手に管理しながら、計画的に資産形成をしていきたいですね。そこで今回は、資産形成の在り方として注目を集めているゴールベース資産管理に焦点を当て、その重要性や取り組み方について解説します。
ゴールベース資産管理とは
ゴールとは、将来の夢や目標、ライフイベントなどのことです。その実現に向けて、資金計画を練り、上手に管理しながら実行していくことがゴールベース資産管理です。単なる貯蓄ではなく、ゴール達成のための必要資金を明確にし、ゴールから逆算して資産管理や運用を丁寧に行うことがポイントです。まずは、理想の住まいや子どもの教育費、セカンドライフの充実など、ライフプランを明確にすることが夢の実現への第一歩となります。
ゴールベース資産管理の手順
ゴールベース資産管理の手順を詳しく見ていきましょう。
ゴールの設定
実現したい将来の夢や目標などを具体的に決め、時期を設定します。
資金計画の立案
ゴールを実現するにはいくら資金が必要なのか、情報収集をして明確にします。
資産形成方法の選定
いつまでに、いくら必要かを把握できたらこれらをベースに、適切な金融商品を選定します。
定期的な確認と見直し
資産の状況や計画の進捗に合わせて、定期的に確認と見直しを行います。
●ゴールの設定例 | ||
目標 | 庭付き2階建てのマイホーム購入の頭金を用意する | 子どもの文系私立大学の教育資金を用意する |
目標達成時期 | 5年後 | 15~18年後 |
●資金計画の立案例 | ||
必要資金 | 200万円 | 15年後から初年度は150万円 大学2~4年目まで年間130万円 計540万円 |
●資産形成方法の選定例 | ||
毎月の積立額 | 3.5万円 | 2.5万円 |
金融商品の選定 | 目標達成時期が5年後のため、 元本保証のある金融商品 |
新NISA制度を利用し投資信託で運用 |
キャッシュフロー表の作成も効果的
毎月の貯蓄額を増やすためには、支出の見直しが必要です。個々の支出が「ニーズ(必要なもの)」なのか、「ウォンツ(欲しいもの)」なのかを考える習慣をつけることで、優先順位をつけてお金を使えるようになり、結果として、貯蓄額を増やすことができます。また、趣味や得意なことを生かして副業で収入を増やすことも有効です。
さらに、年間収支や将来の資産残高の推移が可視化できるキャッシュフロー表を作成すると、このままの家計でゴールが実現できるのか、家計は赤字にならないかなど、様々なことがわかります。お金の使い方を客観的に把握することは、資産形成においても賢い選択ができることにつながります。
まとめ
ゴールベース資産管理における資産形成は、ゴールに向けた計画の一環であり、具体的にいつまでに、いくら必要かを設定することで、より真剣に向き合うことができます。
キャッシュフロー表を生かして計画的に資産形成を行い、ゴールの実現に向けて第一歩を踏み出しましょう。
- ※バックナンバーは、原則執筆当時の法令・税制等に基づいて書かれたものをそのまま掲載していますが、一部最新データ等に加筆修正しているものもあります。
- ※コラムニストは、その当時のFP広報センタースタッフであり、コラムは執筆者個人の見解で執筆したものです。