厳格な倫理原則

CFP®認定者の倫理原則

「CFP®認定者の倫理原則」は、2008年に国際CFP®組織FPSBが定め、FPSB加盟組織が承認したもので、各国・地域のCFP®認定者が実務を提供する場合に、順守しなければならない倫理基準となっています。日本FP協会では、このCFP®認定者に対する厳格な倫理原則を採用し、2009年からCFP®認定者の行動規範、実務プロセス等と共に、「CFP®認定者諸規程」の中に組み込んでいます。8つの原則はすべて、「顧客第一:顧客の利益を最優先させなければならない」という第1原則を包含し、第2原則以降の7つの原則は、最も重要な第1原則が表わす理想を具体化したものです。各原則はCFP®認定者のあるべき姿を規範的に表し、適切な行動を取るための指針を提供することを目的にしています。

CFP®認定者の倫理原則

第1原則「顧客第一」
顧客の利益を最優先させなければならない。
第2原則「誠実性」
誠実性をもって専門的サービスを提供しなければならない。
第3原則「客観性」
客観的に専門的サービスを提供しなければならない。
第4原則「公平性」
専門家としてのすべての関係において、公平で道理をわきまえていなければならない。また、利益相反を開示し、管理しなければならない。
第5原則「専門家意識」
専門家としての模範的な態度で行動しなければならない。
第6原則「専門的力量」
専門的力量に満ちたサービスを提供するために、必要な能力、スキル及び知識を維持しなければならない。
第7原則「秘密保持」
顧客のすべての情報を保護しなければならない。
第8原則「勤勉性」
勤勉性をもって専門的サービスを提供しなければならない。

金融庁「顧客本位の業務運営に関する原則」との整合性

平成29年3月30日、金融庁が公表した「顧客本位の業務運営に関する原則」では、金融事業者※が順守すべき7つの原則と詳細が掲げられ、その中の、原則2.では「顧客の最善の利益の追求」が定められています。これは「CFP®認定者の倫理原則」の第1原則と内容が一致しています。日本FP協会では、「CFP®認定者の倫理原則」以外にも会員倫理規程、業務基準規程を施行しており、これらの諸規程は、金融庁の同原則に定められた内容を網羅しています。このことから、CFP®認定者は、同原則に沿った金融サービスを提供する最適な担い手であるといえます。

「金融事業者」とは、「金融商品の販売、助言、商品開発、資産管理、運用等を行う全ての金融機関等」とされていますが、具体的に定義されておらず、「顧客本位の業務運営を目指す金融事業者において幅広く採択されることを期待する」と記されています。

日本FP協会の諸規程と金融庁「顧客本位の業務運営に関する原則」との整合性を整理した対比表等

上へ